ニキビができにくい肌にするポイント

ニキビができにくい肌にするポイント

たとえ治療をはじめても、大学生や社会人は生活の管理が難しく、また、皮脂分泌を高めるよ
うなホルモン異常をきたす原因として、ストレスが深く関わっている場合も多いため、完治する
1 知っておきたいニキビの最新基礎知識
までに時間がかかることがあります。
ただし、自己流ケアで無茶なことをしていなければ、ニキビ自体を消すことはどの段階でも可
能です。また、赤いニキビの段階までに治療をはじめれば、ほとんどの場合、痕を残さずにきれ
いに治すことができます。
治療中は、ニキビができやすい環境を少しでも改善し、ストレス軽減や正しいスキンケアをお
こない、総合的にニキビの誘発因子をとりのぞいていく努力も必要です。

 

 

 

からみ合う誘因を知ってニキビを徹底治療
美しい「治り上がり」をめざして
ニキビの治療と並行して、早い回復を促すために、私はかなり具体的な食生活の指導やスキン
ケアのアドバイスもしています。正しい対処法を続ければ、ニキビの「治り上がり」がきれいな
だけでなく、ニキビができにくい、免疫力の高い肌を維持することができるようになるからで
す。また、気持ちの有り様がニキビを悪化させているケースも多くあり、ときには心の問題まで
踏み込まなければならないこともあります。
ニキビの背景には、その女性の性格や暮らし方、生きる姿勢までが見えてくるといっても過言
ではありません。たとえば、アンケートでわかった、ニキビ発症率の高い就職三年目までの時期
を心身ともにどう乗り越えるか。そのヒントを提示するのが、この本の目的のひとつです。肌と
からだと心の密接な関わりを具体的に説き、できるだけたくさんのニキビ解消法を提案して、そ
れぞれにふさわしい方法を選択してもらいたいと考えています。
2 -○ のキーワードでニキビができにくい肌に
ただし、治療を受けずに、アドバイスだけを実践しても、いまできているニキビをきれいに治
せるわけではありません。これらはあくまで予防法であり、治療中または治療後の再発をくい止
めるための手だてなのです。まずは、いままで意識しなかったニキビの誘因に気づいてもらうこ
と、気づいた誘因をできるだけとりのぞくこと、そこからはじめてもらいたいと考えています。
また、キーワードの中には、臨床(日常診療)では認知されていても、学会でまだ承認されて
いないものもあります。まだ、研究の途中であっても、皮膚科医の間では「こうすれば悪化す
る」フ」うすればよくなる」という通説となっていて、私が実施したアンケートでそれが裏付け
られた事例はとりあげました。いずれも、これまでさまざまなケースの患者さんを診察して、実
感してきたことばかりです。
私自身の体験を踏まえて、「きれいになる」ことを前提に、医療と美容の両面から提案をしま
した。この本を読んでくださっているあなたがきれいに磨きをかけるために、少しでも役立つこ
とを祈っています。

 

 

 

ストレスが皮脂の分泌量を増加させる
皮膚トラブルの原因として、よく「自律神経の乱れ」という言葉が使われますが、これが何を
意味しているのかご存じでしょうか。
こうかんしんけい  ふくこうかんしん
自律神経は、脳から内臓、皮膚の血管まで全身に張りめぐらされており、交感神経と副交感神
経の相互作用によって、それぞれの働きをコントロールしています。
たとえば、人が怒りや恐怖を感じたり、極度の緊張状態のときに脈拍が増し、汗が出てくるの
は、交感神経の作用によるものです。 一方、食事中や休息時など、リラックスした気分のときに
は、副交感神経の作用によって心拍数が低下し、唾液や消化液が分泌されて消化機能が高まった
状態になっています。こうして、無意識のうちに、双方が緩急のバランスをとることによって、
体が安定した状態に保たれているのです。
ところが、イライラや不平不満などの悪感情が募り、交感神経ばかりが作用し続けると、から
自律神経とホルモンのしくみ
視床下部
脳下垂体
糖質コルチコイド
免疫を増強しようと分泌されるのがアドレナリン、抑制しようと分泌
されるのが糖質コルチコイド。強いストレスを感じると、この。も、たつ
のホルモンのパランスがくずれてくることがあります

 

肌は闘争モードに入り、筋肉に血液が集まってしまい、皮膚の血行は悪くなります。肌にとって
は悪いことこのうえありません。「自律神経の乱れ」とは、このアンバランスな状態をさしてい
るのです。
脳の視床下部は、ストレスを受けると自律神経を通して、腎臓の上に位置する副腎に信号を送
り、副腎髄質からアドレナリンという物質を放出します。そのことによってからだの免疫を増強
しようとするのです。また、同時に、脳下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモンによって、
副腎皮質から糖質コルチコイドが分泌され、免疫を抑制しようとします。戦闘姿勢を見せてから
だをストレスから守ろうとするアドレナリンと、「まあまあやり過ぎはいけないよ」となだめる
糖質コルチコイドがバランスをとっているのです。
自律神経が過度に緊張する時間が長く続くと、コルチコイドの分泌が増すばかりでなく、コル
チコイドと同じく副腎皮質から分泌される男性ホルモンの量も増し、皮脂腺を発達させ、皮脂の
分泌を高めてしまうことも推察できます。自律神経の過度の緊張は、からだのバランスにもさし
さわり、ひいてはニキビができやすい状態にも導かれるという現象が考えられます。
自律神経が乱れると、皮脂の分泌量が増加することは、経験的に知られています。しかし、自
律神経とニキビの関係となると、実験的にはまだまだ立証されるまでにはいたっていないのが現


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